赤いSoulが浅葱色に変わったトキ。
パンパン……

お賽銭を入れてお参りをする。

(今日は、ありがとうございました。こんな俺を勝たせてくださってありがとうございました。)

お願い事じゃないけど、感謝を精一杯込めてお参りする。


ここに祀られている祭神は、勝負事につよくて、武神といわれている、建御雷神。俺はこの神と、この神社が大好き。だって勝負事なんか俺は得意じゃないんだ。だから、試合の前や後に必ず寄る。試合前には勝てるように、試合後には勝たせてくれたことに感謝をしにくる。



一通りお参りしたところで、帰ろうとした。そのとき。



ちりりん……………



何処からか心地よい鈴の音が聞こえた。
振り返ると、何かが急に目の前に現れた。



ニャー……



目の前に出てきたのは、真っ白な体躯に、所々桜模様のピンクのぶちが入った、なんとも珍しい、猫。


亜耶加「綺麗な、ネコ……………。かわいいな。ネコなんて、見たのいつぶりだろ……( *・ω・)」



ニャ!ニャーンニャーン。



私を見つけると、なにか話しかけているように、ニャアニャアと鳴きはじめた。

なんだろう?なにかいいたいことでもあるのかな、と首をかしげていると、目の前が真っ白になった。そして……………






その場所には、人気がなくなり、猫もいなくなった。
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