きみが死ぬまでそばにいる
 
 しばらく休んだ後、わたしたちはおばけ屋敷含むアトラクションを順に回ることにした。
 プラチナチケットだけあって、すいすい進む。おかげで夕方には、八割方のアトラクションを済ませてしまった。
 思ったよりも楽しめたと思う。客観的に見れば、陸はごくごく一般的な少年で、いい子なんだろう。彼といると、時々自分のしようとしていることを忘れそうになった。
 忘れてはいけない。わたしは陸の腹違いの姉。この笑顔は全部偽物で、全てが復讐のための伏線に過ぎないのだ。



 日も暮れかかって閉園時間も近づいてきた頃、わたしたちは最後に観覧車に乗ることにした。
 静かに上っていく観覧車の中、射し込む夕日がどんどん増していく。車内が赤く染まり、窓からは地平線に沈んでいく夕日が一望できる。

「綺麗ですね」

 眩しさに少し目を細めた時、隣に座った陸のうっとりしたような声が聞こえた。

「……そうだね」

 わたしは素直に頷いた。確かに、絶景だ。
 
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