恋はしょうがない。〜幸せな結婚式〜
「…あの!私がバラしたんじゃなくて、私が気付いた時には、もうみんな、とっくにそのことを知ってたの」
佳音が焦ったようにそう言って弁解するのを助けるように、他の生徒たちも横から口を出した。
「先生は頑張って隠してたつもりかもしれないけど、古庄先生を見てたら、誰だってすぐに判るって」
「古庄先生って、賀川先生から視線が動かなくなるんだよね」
「そうそう。じーっと見つめた後、心配そうにソワソワしたり、そうかと思うと幸せそうにニヤニヤと一人で笑ってたり…」
「いくら古庄先生がイケメンでも、あれはちょっとキモかったりする…」
誰かがそう言うと、それに同意する楽しそうな笑いが、どこからともなく起こった。
そんな話と笑いを聞くと真琴は恥ずかしくなって、どう応えていいのか分からなくなる。
「さあ、雑談をしてる時間はないはずよ。賀川先生が一番時間がかかるんだから!」
平沢からそう声をかけられて、生徒たちは我に返って動き始める。
「じゃ、先生。早速だけど、服脱いで!」
「…えっ!?…脱ぐの?」
いきなりのことに、心の準備のない真琴はたじろいだ。