今日も僕等はこの場所で想いを募らせる
…が!
アイツと来たら読まない!
むしろ手にすることもない。
『ほーらー!』
半ば強引に手渡された手紙をアイツは真後ろにあるゴミ箱に向かって、あろうことか投げ捨てやがった。
『……あらら…』
友達のその言葉と共に、俺の心の中で何かがピキッと音を立てて崩れていくのを感じた。
『だって差出人が分からず、勝手に旦那扱いされてる人の手紙なんて気持ち悪いもん!』
……は!
俺としたことが差出人!
俺は急いで再びノートの切れ端に同じ台詞を書いて、折ったものに俺の名字を書き足した。
よし、これで俺からの手紙だと分かるはず!
俺はもう一度アイツに手紙を回してもらう。
けど、アイツは、そんなに俺のことが嫌いなんだろうか…。
『アイツからの手紙?なら余計に読まないし!』
『なんでアイツが私に手紙を?絶対に何か企んでるんだ』
『アイツからの手紙でしょ?どうせ悪口しか書いてないよ』
そんな言葉が隣の隣から聞こえてくる。
どんだけ俺はお前に悪口しか言ってないんだよ!
てか、どんだけ俺は嫌われてるんだよ!
けど俺はいつかは読んでくれると信じ、
いつかは絶対に読ませる、とか意気込んで、アイツに一週間送り続けた。
の、結果ー…
アイツは更に俺からの手紙を受け取ることさえしなくて…