今日も僕等はこの場所で想いを募らせる







次の日の昼休みー…





後ろの席に座るダチが俺の背中を突く。




『ほれ、今日もお前のストーカーちゃん、来たよ』





ダチは教室の入り口の方を指さして教えてくれるが、生憎俺にはそちらを見てやる義務はない。







でも、まぁ…今日こそ、隠し撮りはやめろと言ってみるのもありか…。









俺は後ろに完全に振り向き、ダチにとっておきの情報を伝える。






『なぁ、来週から産休に入る坂田の代わりにくる奴、超美人だって話、知ってるか?』







俺の話に食いつくダチ。



その視線を少し横に向けると、やっぱりストーカー女が写真を撮ってる……







…ん…?




てかカメラ向けすぎじゃない…?





連写?それとも動画?










『マジかー。美人っていいよな、てかさ!教師と生徒の恋愛ってだけで“禁断”って感じだけどさ、美人女教師って響きがエロくない?』





俺がストーカー女の行動を見ている間に、ダチの話はすごい内容になっていて。





『ばっか、俺たちと付き合ってみ?

 すぐに“淫行教師”のレッテルでも貼られて教員人生を棒に振っちまうから最初から俺達なんて眼中にねーよ』






盛り上がるダチのテンションを一気に引きずりおろす。







『お前なー、モテるからって調子に乗んなよな!

 少しは非モテ男子の想いも思い知れ!』




そんなこと言われながら、俺は一発頭を叩かれる。







『……ってえな!』




ダチに一発返そうとしたところで、ふと視線を感じ、感じる視線の方へと俺も視線を動かした。








そこには握ったスマホを口元に添えて、ニコニコと微笑んでいるストーカー女がいた。








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