【短編】スキキライダイスキ
君が好き
★*★*★*★*★*★*★*★*★*★*★
「眩しい…」
今日から高校二年生だ。
春と言ってもまだ寒くて、桜も咲くか咲かないかの頃。
朝の通学路は空気がキリっとして爽やかだ。
「蕾ー!」
後ろから叫ぶ者が一人。
「なに」
「…あいっかわらず冷たいな。小梅ちゃんが来てあげたのに、親友なのに」
「馬鹿馬鹿し。軽いよね小梅って」
早く桜が咲けばいいな。
隣で唇を尖らす小梅に笑みが込み上げる。
「軽くないよ?」
「えー、だってもう御子柴くんと別れたんでしょ?何日よ」
「うぐ…三週間」
「短いわー。薄い絆ー。信用していいんだろうかこいつはたして」
「蕾とは中学からの付き合いだよ?そろそろ信用してくれても」
「そのうち私も捨てられる」
「えっ拗ねてたの?」
こんな会話を続けて学校へたどり着く。
小梅との話は楽しい。
味で言うと蜜柑のサイダーみたいな。
甘いようで酸っぱくて、でも甘くて──刺激的。
「眩しい…」
今日から高校二年生だ。
春と言ってもまだ寒くて、桜も咲くか咲かないかの頃。
朝の通学路は空気がキリっとして爽やかだ。
「蕾ー!」
後ろから叫ぶ者が一人。
「なに」
「…あいっかわらず冷たいな。小梅ちゃんが来てあげたのに、親友なのに」
「馬鹿馬鹿し。軽いよね小梅って」
早く桜が咲けばいいな。
隣で唇を尖らす小梅に笑みが込み上げる。
「軽くないよ?」
「えー、だってもう御子柴くんと別れたんでしょ?何日よ」
「うぐ…三週間」
「短いわー。薄い絆ー。信用していいんだろうかこいつはたして」
「蕾とは中学からの付き合いだよ?そろそろ信用してくれても」
「そのうち私も捨てられる」
「えっ拗ねてたの?」
こんな会話を続けて学校へたどり着く。
小梅との話は楽しい。
味で言うと蜜柑のサイダーみたいな。
甘いようで酸っぱくて、でも甘くて──刺激的。
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