もう一度…
しばらく歩くと、どこからか声が聞こえてきた。


(どこからだろう…)


「おいっ!
お前、どこの者だ!
こんな日に何しに来たんだ!」

振り返ると怖い顔をしたおじさんが立っていた。
いきなり声をかけられたかと思うと、
その人に怒られてしまった…

「す、すみません。
怪しい者ではなくて、その…人に…」

言葉が出ない… 
なんて言えば信じてもらえるのだろう…

「誰かの使いなのか?」

(えっ…) 

「あ、あの…」

「君、誰かの使いなのだろう?
だから、ここに来たんじゃないのか?」

「は、はい!
その、友達を助けて欲しくて… 
え、えっと……」

(ダメだ…なんて言えば…
あ……シオンから教えてもらったのは…) 

「あ、あの、
仁科の使いです……」


!!

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