もう一度…
「シオンは、小さい頃から力?があるそうなんです。
その…幽霊を見れるというか…そんな力が。

で、お母さんはシオンが小さい時に亡くなってて…
お父さんも出張先で地震に巻き込まれて亡くなりました。

だから、シオンは今一人なんです。
私が知ってるのはこれくらいで……」

(あぁ…私、シオンのことよく知らないんだ…
いつも助けてもらって、相談にも乗ってもらってるのに。
友達のこと、あんまり知らないんだ…)

そう思うと何だか悲しくなった。

「そうか…
君は、仁科紫音、仁科家のことを良く知らないんだな…
本人からは聞かされたりしてないの…?」

「はい…シオンは、自分のことをあんまり話さないから…」




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