もう一度…
私は、力強く頷き神崎さんをシオンの元へ案内した。


神崎さんは新幹線の中で何やら準備をしていた。
そして、録画していたビデオを何回も何回も見ていた……


きっと、神崎さんにしか分からない、シオンの何かがあるんだろうな……

そう言えば……神崎さんってシオンの家族のことも、シオンのことも、名前で呼んでいた…。

どんな関係なんだろう……




「仁科家と神崎の家は強い力を持った家なんだ……」


「うわっ!!
急に話さないでくださいよ…」

「いや、君が”どんな関係なんだろう”って言ったんじゃないか。」

「…もう、だからって心を読んで返事しなくても…」

(本当に驚いたよ…
心を読める人って、なんだか怖いな…

そう考えると、シオンはむやみに声をかけたりしなかった…それはきっと私たちが驚いてしまうからか…)

「……あの〜
それで…話の続きは……」 


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