No one can replace 『貴方の代わりには、誰もなれない。』
Ⅵ′日本とあなた
まだ、その先の話が出来ていなかった為
圭吾は、あきらめて一度日本に戻った。
紗綾乃は、圭吾の言葉は嬉かったが、
彼をしばることも出来ないし
彼が、私に気持ちがあるとは
考えられなかった。
圭吾は、
しばらく、圭都と遊んで
日本へと戻って行った。
もう二度と会うことは、ないだろうと
紗綾乃は、寂しい気持ちだったが
自分には、圭都が居てくれるから
と、考えていた。
圭都は、
「パパ、バイバイ
ましゃ、ね。」
と、言っていた。
圭吾さんに、頭をなでられながら····
圭吾は、日本に戻り
両親に報告をして、自分の気持ちも伝えた。
父は、一人息子の圭吾に
ドイツの支社にいくように命じ
「まだ、俺は、現役でやれるから
心配するな。」
と、言った。
圭吾は、ありがたく、それを受けいれ
日本を離れる準備をし
ドイツの住まいを決めたり
精力的に動いた。
全ての準備が整ってから、
紗綾乃の両親に会い
「紗綾乃さんのそばに
居させて下さい。」
と、伝え
「彼女が受け入れてくれたら、
結婚したい」
と、言った。
父・敬介は渋っていたが、
母・佳乃が、
「紗綾乃は、圭吾さんを愛したから、
子供を生んで一人で育てると
決めたのだと思います。
あの子をどうぞ、幸せにして下さい。」
と、言うと。
敬介は、黙って、その場を離れた。