No one can replace 『貴方の代わりには、誰もなれない。』
Ⅸ´勘違いとあなた
今日は、綾を生んで、
始めての健診日だ。
圭吾は、外せない仕事があるため
圭都と綾は、ギゼラが、編集部に
連れていってくれている。
診察も異常なく、
先生から、
「何か、お聞きになりたいこと
ありませんか?」
と、言われて
口ごもっていると
先生が、
「夜の営みも解禁して問題ないですよ。」
と、言われて
「あっ、ありがとうございます。」
あ~あ、もぅ···恥ずかしい······
圭吾に、すぐ知らせる?‥‥と思ったけど
何て言って良いか、わからずに
帰ってから、話そうと思い
そのまま·····編集部に向かう······
すると、紗綾乃の目の前を‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥圭吾?‥‥‥なぜ?
圭吾は、今日はどうしても
外せない仕事があると言っていたのに
金髪の女性と腕を組んで、
ホテルに入って行った。
やはり‥‥私じゃ、無理だったの?
自分に自信のない
紗綾乃は、呆然と立ち尽くしていた。
あまりにも、帰りの遅い紗綾乃を心配して
ギゼラから、連絡がきて
らちの空かない紗綾乃の言葉に
「すぐに、帰ってきなさい」
と、ギゼラは言った。
編集部に戻ってきた紗綾乃は、
やはりおかしくて
「紗綾乃、どうしたの?」
と、ギゼラが改めて訊くと
「‥‥家‥に‥‥帰りたく‥‥ない‥」
と、言うから
「わかった。帰らなくていい。
うちにいこう。」
と、ギゼラは言って
紗綾乃と圭都、綾を連れて、
自分の家へと帰った。
ギゼラが、大好きな圭都は大喜び
紗綾乃は、圭吾と今話をするのは、
無理だと思い
携帯の電源をオフにした。