狼さんに喰われたい。
「これって...逃げれる??」

一人残された状況で思った。


床に置いていた鞄を持ち上げて、落としてしまう。


「あ。」


制服がない。

そうか...
これが大神さんの作戦なんだ。



そうこうしているうちに、大神さんがお風呂から出てきた。


「どうしたのミャー?
そんなに睨まないでよ。」


「睨んでません!
もう大神さんの罠には引っかかりませんから。」


「罠??」

大神さんは不思議そうな顔をした。
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