狼さんに喰われたい。
「どう?
このまま続けても良いの?」

逃げた私に詰め寄る大神さん。


「このまま大人しくするなら、逃がしてあげるけど。」


クイっと顎を上げられて、大神さんと視線が絡み合う。


ゴクリと唾を飲み込んだ。


「...大人しく寝ます。」


「そっか。
お休み、ミャー。」


私の髪をクシャクシャすると、大神さんは背中を向けて寝てしまった。



...この人は何がしたいんだろう?


どうして私は泣きながらも、心の何処かで安心してるんだろう?


寝る前に鏡を見ると、首筋に紅い痣が出来ていた。


これって、キスマーク...


あー!!
もういいや。
今日は早く寝ようー
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