狼さんに喰われたい。
大神さんの枕元に七万円を置こうとすると

「うわあ!!」

腕を掴まれた。


「ミャーおはよう。」


「...オハヨウゴザイマス。」


大神さんは起き上がると、すぐに私の状況を察した。


「一晩過ごしたんだから、それはミャーのだよ。」


私が握っているお金を指差す。



「それよりコーヒー飲める?」


「あ、はい。」


ボサボサの頭で大神さんは私にコーヒーをいれてくれた。
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