狼さんに喰われたい。
「あーそうだ。
ミャー、1日ならいくら欲しい?」


「え?」


「一晩じゃなくて、ミャーの1日を買いたいんだけど。」


ソファーに寝転びながら、大神さんが訊いてきた。


ナニソレ。

なんだろ...

ちょっと悲しい?

大神さんは私を買う。

何もされなかったとはいえ、それは事実。


大神さんにとって私がその程度の人間なのは、きっと当たり前...



「これ以上...私に関わらないで下さい。
大神さんと違って、私はお金も無いし身寄りもないから、大神さんの暇つぶしには付き合えません!」


近くにあった鞄を持って、勢いで大神さんの家を出たー
< 29 / 98 >

この作品をシェア

pagetop