狼さんに喰われたい。
「真っ直ぐに生きていく。
しっかりしなくちゃ!!」

ぐっと手に力をいれた。

そんな私を大神さんがジッと見る。


「...ミャーは頑張り過ぎなんだよ。
真っ直ぐなんて人によって違うんだから、もっと肩の力抜いて俺も頼ったら?」


「知らない人、それもロリコン変態さんを頼るのが真っ直ぐですか?」


「ミャーがそう思うなら、真っ直ぐだよ。」



甘い罠だ。


目の前で笑っている狼は、獲物を逃さないように甘い言葉で猫を惑わす。



そう思っている内に、大神さんは私にキスをした。


「...俺にとっては、これが真っ直ぐだから。」


そう言い残して、大神さんはベット上で寝てしまった。
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