狼さんに喰われたい。
「ソファーが嫌なら、ベッドで一緒に寝る??」


「もっと嫌です。」


同じ空間で寝ること自体危険過ぎるのに、ましてや同じベッドなんて。

猫は全力で逃げます、はい。


「頑張ってお金貯めよ...」

ガックリとうな垂れて、段ボールを開けて行く。

大神さんに任せすぎた私が悪い。

反省しよう。


「ねぇミャー。
服、少ないね?」

壁に寄りかかっていた大神さんが、口を開いた。


「まぁ、そうですね。
高校生活は節約第一でしたから」


バイトばっかだった私は、遊びに出掛けることも少なかったせいか、服は必要な分しか持っていない。
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