狼さんに喰われたい。
「そのまま着て行こうよ。」

私の手を引いて会計に向かう。


「あ。
靴もいるね。」

店員さんに靴を選んで貰って、値札も切って貰う。



「「有難うございましたー。」」

会計を終えて店を出た。


「本当にこの格好で大丈夫かな。」

すれ違う人達の視線が気になる。


「大丈夫、大丈夫。
ミャー、キョロキョロしない。」

大神さんが私の手を握って立ち止まる。


「ちゃんと爪研ぎしないとね。」

自分の爪を確認する。

「え?
そんなに爪伸びてませんよ」


「いいから、いいから。
ミャー、行くよ。」
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