狼さんに喰われたい。
「こういうのは、好きな子にするから良いんでしょ?」


ふーん。

そうなのかなぁ。

まぁ、大神さんがネイルするよりかは良いのかな?


大神さんがネイルをしてくれるのを、大人しく見守る。


「大神さん、何時に無く真剣ですね。」


「そりゃあ、初めてだからね。」

右手の小指を塗ろうとする大神さんの手が震えていた。


「少しはみ出てますね。」


塗り終わった右手を眺めながら、左手を塗る大神さんに小言を言う。

「...ミャー、少し静かにしてて。」


「はーい。」


ちょっと面白い。
< 85 / 98 >

この作品をシェア

pagetop