私はおやつに含まれますか
彼氏という存在はこれまでなかった。つまり、年齢イコール彼氏なしという、悲しい事実を今感じてしまった。
「いたらもっとマシな仕事してるよね」
「ですよね。こんなの時給が良いだけで睡眠時間を潰してるだけですし」
「大学生は大変だね」
「単位と教授との戦いですから」
短大を卒業して、なんとなくフリーターをしている私とはやはり大違いだ。
「オーダー入りました」
夜勤の厳ついバイトくんがキッチンへ来た。
慌てて二人して立ち上がり、作業に取り掛かる。
夜勤明けの空は眩しすぎて苦手だ。
「先輩お気を付けてー」
「ありがと。電車にぶつからないようにね」