それでも、きみを。
「ごめんなさい、2人とも、大丈夫ですか!?」
女の人が階段を結構な勢いで降りてきた。
「あ、やっぱりホルンだった。」
「はいホルンです、じゃなくてそれ拾ってくれてたんですね!」
いけない、考えてたことが口からもれてた。
その上、ありがとう!なんていい笑顔で手を握られて、身動きが取れない。
「先輩、マッピマッピ。」
「ああ、いけない。」
蒼乃が助けてくれた……。
この人、スカーフの色からして2年生かな。