♡〜ラブアドバンス〜独女歩数計オムニバス形式♡
シャワーのお湯を頭から浴びると、頭が次第にスッキリしてくる。
昨日の映画を思い出すと、同時に岡田という男の顔も浮かんでしまう。
ボディソープのボトルを勢いよく押してソープの液体をスポンジにたくさんつけ、体をゴシゴシとこすった。
あの男の分まで支払いをしなければならなくなった事より、あんな男の誘いにホイホイ乗った自分が情けなかった。
★★★
ダイニングテーブルには、スクランブルエッグが乗った白い皿が置いてあった。
横にメモが置いてある。
悠人の大きくてのびのびした字がメモ用紙全体に書かれていた。
※※※
時間がないから、もう行くよ。
パンは自分で焼いて
※※※
スクランブルエッグは、もちろん初めからグチャグチャの卵なんだけれど、悠人の作ってくれたスクランブルエッグは、更にグチャグチャだった。
急いでいても、皿の端にケチャップが添えてあるのは悠人の優しさだと感じた。