♡〜ラブアドバンス〜独女歩数計オムニバス形式♡
★
焼き鳥屋の壁際の席。
「ぶっちゃけさ〜、どうなのかな? 女の子から見て俺みたいな男って」
ネギマを口に入れながら、中本くんを見た。
「どうかなって、何?」
「恋愛対象として見られないって言われたんだよ。男として最悪だよな」
ハイボールのデカジョッキを持ち上げて、ごくごくと喉をならして飲む中本くん。
「そお? 最悪では無いよ。ゲイの男と半同棲みたいにしてた女よりマシでしょ」
中本くんが、目をパチクリさせる。
「なんの話だよ。ゲイとか半同棲って」
「いーの。こっちの話だから。中本くんにさ、いつも言ってるよね〜、中本くんには中本くんにぴったりな人がそのうち現れるよって」
マッコリの入っている銀色の器を持ち上げる。
「そのうちって、いつだよ」
「そ、そのうちだよ」
ぐいっと飲むと甘ったるい味が広がった。