明日はきっと晴れるから
うつむく私に投げかけられた最初の言葉は、由希奈ちゃんの「ムカつく〜」という一言。
続いて美緒ちゃんが、
「いいじゃん。初めから無理だったんだから。
うちらだって嫌々付いてこられても迷惑だし、何の問題もないよ」
そう言った。
ずっとスマホゲームをしていた紺野くんは、
「めんどくせ。俺、帰るわ」
と、水飲み場から出て行こうとしている。
春町くんは、
「そっか、わかった。無理に仲間にしてごめんね」
って謝ってくれて、悲しそうな顔で笑った……。
春町くん達4人が去っていき、水飲み場で結城くんとふたりきりになる。
ほとんどの生徒が下校したり部活に行った後で、廊下に人はまばらだった。
開けっ放しの水飲み場の奥の小窓から、外部活の生徒達の掛け声が聞こえていて、
廊下側からは、合唱部の歌声が小さく聞こえていた。
春町くん達が目の前からいなくなると、緊張から一気に解き放たれ、脱力してその場にへたり込んだ。
滑り止めの付いた凹凸のある床にペッタリとお尻を付けて、大きなため息を吐き出す。