明日はきっと晴れるから



小学一年生の時の私は、同じ歳の子と公園で遊ぶよりも、ひとりで本を読む方が好きだった。


それで平気だし毎日が楽しかったけど、お母さんに『誕生日にお友達を連れておいで』って言われた時はちょっと困った。


クラスメイトはいても、家に来てもらえるような友達がいなかったから。


その時に初めて、あれ?お友達がいないのっておかしいのかなって思ったんだ。


そんな時にゆきちゃんが現れて、私は嬉しくなった。


私と同じで本が好きなゆきちゃんとなら、とっても仲良くなれそうな気がした。



小学一年生の夏休みは、毎日のようにゆきちゃんとこの図書館で一緒に本を読んだ。


本を読んだ後は、感想を言いあったり、こんなお話の本が読みたいねって話したり、

へんてこりんな物語をふたりで一緒に作ったりして……すごく楽しかった。



でも、ゆきちゃんは夏休みだけのお友達。

夏休みが終わったら、もう会えなくなってしまった……。


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