番のエージェント
15人のテロリスト相手に、たった二人で。

霸龍闘とリィはアジトを制圧していく。

武器の差も、人数の差も物ともしない、エージェントとしての手腕を見せつける二人。

だが。

「ん?」

ウルチェノフが逃げ込んだ木箱の向こうから、重苦しい音が聞こえてきた。

「キャタピラの音…?」

リィがコテン、と首を傾げる。

その積み上げられた木箱を押し倒して現れたのは、巨大な戦車だった。

「おー、T-90」

霸龍闘が呑気に呟く。

「ソビエト連邦、およびロシア連邦が開発した第三世代主力戦車で、92年にロシア連邦軍が制式採用した…主砲は51口径125ミリ滑腔砲…装弾筒付翼安定徹甲弾、対戦車榴弾など、現代戦車では一般的な弾薬のほか、9M119Mレフレークス対戦車ミサイルを発射できる…」

リィも訓練期間中に得た知識を披露する。

総じて別に驚いていない。

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