番のエージェント
その反応がいちいち癇に障ったらしく。

「このクソガキどもが!」

コクピット内のウルチェノフは主砲を発射する!

至近距離に命中する主砲!

霸龍闘のスーツが、爆風で煽られる。

片手でマテバを握り、数発発砲してみるものの、T-90の対化学反応合金装甲には357マグナム弾も通用しない。

「無駄な事を!ロシアが誇る第三世代主力戦車に、イタリア製の回転式拳銃など効くものか!ロシアの兵器こそが世界一なのだ!」

吠えるウルチェノフ。

もう一発主砲が発射され、今度はリィも巻き込みそうなほどの距離で爆発が起きる。

徐々に修正される着弾点。

次に撃たれれば、霸龍闘とリィに直撃するかもしれない。

それでも二人は、まるで動揺していなかった。

「リィ、サラマンダーな」

「…うん」

霸龍闘はマテバ、リィはヴィオラを同時に構え、同時にトリガーを引く!

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