番のエージェント
その時だった。

「お客様」

近付いてきたのはホテルの従業員だった。

盆の上にグラスを三つ載せて。

「マンゴージュースのおかわりは如何ですか?トロピカルジュースやアルコールなどもご用意できますが」

「生憎こう見えても仕事中でね、アルコールは遠慮しとくよ。それに」

霸龍闘は立ち上がり、ナターシャとリィを庇うように前に出る。

「その盆の下に持ってるものは何だい?」

「……」

眉を顰める従業員。

彼は途端に盆を投げ捨て、下に隠し持っていた拳銃をナターシャに向ける!

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