番のエージェント
それでも、爆発は完全に抑えきれなかったのか。

「っっっっっっっっっっ!」

機体が大きく震動し、機内に乗客の悲鳴が響いた!

挙動を乱す旅客機。

気を失う者、泣き叫ぶ者など様々だが、負傷者は出なかったようだ。

フラウによって爆弾を凍らせる事が出来なければ、被害は更に拡大していた。

まさに間一髪…の筈だった。

「…おい」

霸龍闘が表情を強張らせる。

「これ…高度落ちてないか?」

体感的なものだが、旅客機は徐々に降下しているように思える。

と。

「大変です!」

キャビンアテンダントが、霸龍闘達のもとに駆けてきた。

「さっきの爆発の衝撃で、機長と副操縦士が二人とも気を失って…!」

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