番のエージェント
護衛が優先。

アリスカにそう釘を刺されたのももう忘れて、霸龍闘は駆け出す。

無論彼の足でも、車に追いつけるほどは速くない。

だから。

「よっと!」

後方から走ってくるバイク。

それに飛び乗る!

「えっ?ええっ?」

走行中のバイクにいきなり飛び乗って来た霸龍闘に驚くライダー。

そんな彼を。

「ごめんよっ」

霸龍闘はいともあっさり振り落とし、自らがハンドルを握った。

猛スピードで路上に叩き付けられるライダー!

それを。

「シルフ」

穏やかな声と共に吹き抜けた穏やかな風が、包み込むようにして受け止め、ライダーの怪我を未然に防いだ。

< 6 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop