あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「結局のところ、あの男に愛情なんてなかった。樹沙ちゃんは騙されてたんだよ」
「……」
「金を吸い上げるだけ吸い上げたら捨てるつもりが、妊娠されたから焦ったんだ。ていうか、他にもそういう“金づる”みたいな女はいっぱいいそうだ。探偵でも使って調べたら結婚詐欺で立件できるかもしれないけど、」
「もうやめて!」
まだなにか言おうとしている架くんに対し、聞いていられないとばかりにそれを制した。
考えだしたらキリがない。
架くんの言うように、あの彼氏は極悪人で、結婚詐欺まがいなことを繰り返しているのかもしれないし。
友人と会社を作りりたいなんて初めから全部嘘で、女性たちから巻き上げたお金で毎日豪遊している可能性もある。
だけどなにが本当で嘘かなんて、ここで議論しても仕方がない上に、悪いほうの可能性を模索すればするほどどんどん悲しくなってくる。
「葉月さんさっき、女に金を貢がせる男なんて最低って言っただろ?」
しばらくの沈黙のあと、架くんが静かに言葉を発した。
「考えてみたら俺も昔はそうだったから、最低の人間だな」
「……え?」
「……」
「金を吸い上げるだけ吸い上げたら捨てるつもりが、妊娠されたから焦ったんだ。ていうか、他にもそういう“金づる”みたいな女はいっぱいいそうだ。探偵でも使って調べたら結婚詐欺で立件できるかもしれないけど、」
「もうやめて!」
まだなにか言おうとしている架くんに対し、聞いていられないとばかりにそれを制した。
考えだしたらキリがない。
架くんの言うように、あの彼氏は極悪人で、結婚詐欺まがいなことを繰り返しているのかもしれないし。
友人と会社を作りりたいなんて初めから全部嘘で、女性たちから巻き上げたお金で毎日豪遊している可能性もある。
だけどなにが本当で嘘かなんて、ここで議論しても仕方がない上に、悪いほうの可能性を模索すればするほどどんどん悲しくなってくる。
「葉月さんさっき、女に金を貢がせる男なんて最低って言っただろ?」
しばらくの沈黙のあと、架くんが静かに言葉を発した。
「考えてみたら俺も昔はそうだったから、最低の人間だな」
「……え?」