あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 嫌味のような発言をする私に、架くんはまた唇を寄せてチュッとキスをする。

「はは。ヤキモチを焼いて泣いてる葉月さんもかわいいからたまには見てみたいけど、実際に泣かれたら俺が辛いだろうな」

「なによそれ」

「いろんな葉月さんを知りたい、ってことだよ。こんなに俺に夢中にさせたいと思った女は初めてだ」

 私もいろんな架くんの顔を見てみたい。
 カッコいい顔も、イケてない顔も、全部。
 思いが通じた途端に、お互いにそんな欲が出てきたから恋は不思議だ。

「とりあえずこのまま葉月さんの部屋に行っていい? 汗かいたからシャワーも浴びたいし、一緒にいたい。葉月さんのあんな顔や、あんな姿も見て……」

「変態!!」

「なにを想像したんだ?」

 あははと笑う架くんだけれど、どこまで本気で言ってるかわからないから対処に困る。

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