あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
番外編・Happy Birthday

~ 番外編・Happy Birthday ~


「葉月、どう? 美味しい?」

「はい! とっても。特にこれが絶品ですね」

「タコのアヒージョよ」

 仕事が早く終わった日に、社長がご飯を食べにおいでと誘ってくれたので自宅にお邪魔すれば、テーブルには並びきらないくらいの料理を準備してくれた。
 社長が料理上手だというのは以前から聞いてはいたけれど、たしかにすごい腕前だ。
 美人で若々しくて料理上手な社長は、本当に女として完璧で、尊敬している。

「前に俺がうまいって言ったから、自慢げにまた作っただけだろ?」

「うるさい! 架は食べるな!」

「痛っ!!」

 社長が隣に座る架くんの頭を小気味よくはたいた。
 今日は私だけではなく、架くんとふたりでお邪魔している。
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