あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
 好きな人にやさしくされたり愛をもらえるのは、こんなにも胸が高鳴るものだったのだ。

 恋愛からずっと遠ざかっていて、それをすっかり忘れていた。
 架くんがくれる愛はいつもブレていなくて、私の胸をキュンとさせる。

 こんなに幸せでいいのだろうかと思うくらいに。

 恋愛しろ、と社長がずっと私に言い続けていたのが、ようやくわかった気がした。

「葉月は何が好きなの? 和食?」

「なんでも好きだよ。好き嫌いがないの」

「へぇ~」

 架くんはテーブルに頬杖をつきながら、今度は私の顔をうかがうように覗いてくる。

「どうして?」

「ううん。食の好みが気になっただけ。葉月は何が好きなのかな~って」

 人の顔をじっと見つめるのがクセなのだろうか。
 架くんは私の顔をこうしてよく覗き込んでくる。

 見つめ返せば、やさしそうな瞳に吸い込まれてそうになるし……そのイケメンな顔は反則だ。

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