あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「守りたいって思うのに、どうしたらいいかわからないんだ。手を繋ごうとしたら拒否られるし。自慢じゃないけど、俺……女の子に嫌われた経験ないからさ」

 架くんは私と視線を合わせずに言い、手にしていた炭酸飲料をごくごくとやみくもに一気飲みする。

「幽霊が怖いなら、嫌いな俺でも頼ってくれるんじゃないかって、そんな下心があった」

 なにが言いたいのかますますわからない。彼は私をものすごく誤解している気がする。

「嫌いなヤツはどんな状況下でも嫌いだよな。……ごめん」

「ちょ、ちょっと待って」

 落ち込みながら言葉を紡ぐ架くんの腕に、気づけば私は手を添えていた。

「なんか勘違いしてるよ? 私は架くんを嫌ってない」

「え?!」

 架くんが本当に驚いたと言わんばかりの表情を見せた。
 私は架くんを嫌いだと思ったことは一度もないのに、ずっと彼はそう感じていたのだろうか。

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