斉藤さん家の恋愛事情
side.海颯

そんなに、千颯に誤解されるのが嫌なのならば、サッサと

「俺は千颯が思っているほど真面目じゃない」

って言えばいいのに。

だから、面倒なんだ。
私たちの家は。

私は、うるさいのが嫌い。
面倒なのが嫌い。

すべては、眠いから、で片付く。

「今日も、学校か。…疲れるなぁ」

私は、颯斗たちに聞こえないくらいの声でそっとつぶやいた。
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