Love×Holic
1章

高等学校、放課後の教室。

冬が近づき、まだ5時だというのに外は薄暗い。

放送部の私は下校を促す校内放送をし、校舎に誰も残っていないか見回る係。

確認すると、それを職員室に居る先生に報告しに行く。

今日は偶然、一緒に見回る筈だった友達が学校を休んでしまった為、1人で回らなくてはならない。

先生から渡された懐中電灯を持って、電気が付けっ放しの教室は消して行く。

(もう6時…流石に誰も残ってないよね)

夜の学校は何だか不気味で、早歩きで長い廊下を歩く。

ひたひたと自分の足音だけが聞こえる中、ある教室から人の声が聞こえてきた。

(幽霊じゃありませんように…)


「誰か居るんですか…?」


そっと教室を開けて見るが、暗くて良く見えない。

教室を懐中電灯で照らすと、奥の方で何かが動いている。

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