私のダーリン
少し落ち着きを取り戻した和香に

「大丈夫か?全く…。なぁ、なんで
携帯の電源オフにしてんの?」

「……。だっ……て。私、もう…隼に
捨てられ…たって…。」
零れ落ちる涙を手のひらで
擦る和香。

俺は、そっと頬を撫で
そのまま柔らかなピンク色の唇に
キスをした。

「うっ…。しゅ……ん」
「誰が?捨てたって?馬鹿!」
隼は、新しいお店を開く予定の友人
松下夏帆さんのお店のホームページ作成と開店案内や細かいお店の詳細を
聞くため打ち合わせで会っていたと。

「…。あんなに綺麗な人と仲良くしてるの見たら…私なんか…隼には、合わないって…きっと、大人の女の人がお似合い
なんだって…連絡だっ…てメールだけだったから…。うっ…」

「…。うんな訳がねぇだろ!俺には、
和香って…泣き虫で、甘ったれの
ドジっ子の彼女がいるんだぞ。うん??
違うか??」

「なんか…貶されてる感ハンパないんだけど…」
「違うだろー?和香が…。好きだよ。
誰よりな。」
キラキラなイケメン。
整った顔。
そんな人が、私を…好きだって…。
やっぱり…いや、隼じゃなきゃ…。
思わず…
隼の胸に顔を埋め、
すりすりして…。
「隼…。隼の香り…。ふふふ」
私の頭をポンポンして…
「あー。ヤバ。和香…。我慢…出来ない
帰るぞ」





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