私のダーリン
つかの間の休息
隼がつれてきてくれたのは

お兄さんのお店。
カランカラン。
可愛らしい動物の飾りが付いたドアを
開けた。


「兄貴!腹減った!」
「おっ、いらっしゃい!和香ちゃん!」

「今晩は。」

「和香、初出勤で疲れたみたいでさ、
兄貴の飯食わせたくてね。」

「わかった!そんなことなら、
上手いのつくるから待ってな!」

「隼。ありがとう。元気つけて
明日も仕事頑張るよ」

柔らかな笑顔で私を見つめ
「そうだな。でも、あんまり無理するな
これからなんだから」
「うん…。」
奥のキッチンから凄く良い匂い。

「お待たせ!今日のオススメ。
牛すじの柔らかビーフシチューだ。」

「わぁー美味しそう!」
「頂きまーす!」
柔らかくて口に入れるととろける。
さっきまでの落ち込みが嘘みたいに
溢れるような笑顔を見せた和香。

俺は、この笑顔をずっと大切にしてやりたいと、
心から思った。
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