私のダーリン
エレベーターを降り、
ロビーに居る配送の方に、
「すみません。これです。お願いいたします」
「はい、確かに承りました。サインお願いします。」
伝票にサインして
任務完了!
「町田くん…ありがとう。じゃ!」
背中を向けた。
横の階段を上ろうと
曲がったら

ぐっと、手を引かれた。
「えっ??なに?」
観葉植物が影になる隙間に
押されて、
「和香ちゃん、俺を好きになって」
「離して…。ごめんなさい…」
切なそうに俺を見る彼女。
そんな顔するなよ。
どうしたら、彼女が振り向いてくれるんだ。
諦めるなんて…できない。
にっこり笑うその笑顔、柔らかな唇、
照れ臭そうハニカム姿、
全部が好きなんだ。
「…離して…お願い…」

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