私のダーリン
笹本の頬にそっと触れた


「まち、だ?」

ぷっくりした艶っぽい唇に
触れるようにキスした。

「やだ…。そんなに酔ってんの??」
「違うんだ…。俺…」
身体を震わせ、
「和香じゃなよ!!代わりになんて
なれない…」せつなそうに
下を向いた。

「ごめん…。でも…俺わかった気がする
和香ちゃんへの思いはきっと小学生の
初恋みたいな…。でも、笹本は、
俺をいつも見ていてくれた気がする。
話してると…ほっとする。不思議なくらい。」
「はぁ〜〜。嫌だなぁ〜なんか…
私ずるいね、弱ってる
町田の心に付け入ろうなんて…」
ポタポタと涙を流す。

俺は…彼女を抱きしめていた。
「そんな風に言うなよ…。
なぁ…
こんなやつだけど、
俺と恋してくれない?」
「まち、だ…。私でいいの?和香みたいに可愛くないよ。口も悪いし、態度デカイし…それに…うっ…」
それ以上言わせないとばかりに
貪るように唇を奪った。

「あっ…。」
「光希…。そう呼んでいい?」
ソファーに倒れこむ私の背中を優しく
暖かい掌がそう。

「抱いていい…?」
「…。和香の代わりは嫌だよ…」
強張る身体を優しく抱き寄せた。
「抱きたい…光希を…」
「ま、ちだ…。」
着ていた服をゆっくりと剥がし合う。
均一の取れた彼の身体は
細いのに引き締まり、
そんな風に
見つめられたら…抵抗なんて虚しいだけ

「抱いて…。私を見て…」
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