私のダーリン

どうやって帰ったのか…。

着替える事も出来ず
ベットに伏せ
「うっっあ〜〜…」
身体中の水分を出してしまうくらい
泣いた。
隼と美女の話、仕事の失敗。
すべてがごちゃまぜになり
悲しい、苦しい、
泣き疲れ
眠った。

携帯のコール。
まぶたは腫れ、すごい事になってるんだろう。

「うるさいー！」バン！と投げた携帯。
もう…すべてがどうでも良かった。

初めて、ズル休みした。

お昼まで眠り
ベットの端に落ちた携帯には、
着信20件 メール10通

光希、榊さん、町田くん、隼…

「みんな…ごめん」

どのくらいこんな風にしていてんだろう

外は、すでに暗くなっていた。

春から一人暮らしを始めた私の部屋。

ドン！ドン！
ドアを叩く音。
チャイムを鳴らす音。

ドアホンを取り
「はい…」

「和香？私！あけて！」

鍵を開けた。

「和香〜〜！心配した〜。どうしたの
榊さんも言いすぎたって心配してたよ？
らしくないよ…」

「私…もう、ダメかも…。仕事辞める
疲れた…。恋も仕事も全部おしまい」

そんな自暴自棄の私を光希は
「和香！私…町田くんとの事…ずっと
辛かった。その気持ちあなたに分かる？
好きな人は、親友を好きで、叶わない
恋に凄く苦しんだ。でもね。
仕事は、自分の為に頑張ろうって
なのに！あんた何？隼さんが
そんな事自分からするの？信じて
あげられないなら！別れたら！！
意気地なし！馬鹿！馬鹿よ！！」

「光希…。うっ…うわ〜〜んひっ…
ご、めん…うっ…」

片手に持ってきたコンビニの袋には
私の為に食事を買ってきてくれていた。

「ご飯！しっかり食べて！その美女とやらに戦線布告よー！」
「光希〜〜！」
こんな私を励ましてくれる
大切な親友。
背中を押してくれる友達。
もう…逃げない。
隼…。
あなたにきちんと話をしなきゃ。
「光希…。私！行ってくる！
ありがとう！」
「当たって砕けろよ！もし、その美女の方がいいって…いったら、私と健人が
隼さんを
ぶん殴ってやる！」
きていた服を着替え、
アパートのドアを勢いよく開け
隼の元へ
駆け出した。