私のダーリン

榊チーフに、認めてもらう事がこんなに嬉しい
事なんだと。
帰り道、行き交う人並みの中、
隼もきっと認められ一歩ずつ進んで
行く未来に喜びを感じているんだと
隼の気持ちが少し理解できたきがした。

最寄り駅の改札を抜けて
ホームに、立つと、
スマホが震えた。
邪魔にならない場所に移動し
着信に。隼の文字。
「もしもし、和香？今、何処？」
「隼、ホームに来たところ。」
「じゃぁ、そこにいろよ！今向かうからか」
「えっ？こっちに来てたの？」
「とりあえずそこに居て！」
プッンと切れた。
数分後、
優しい笑顔の隼が手を振る。
「和香！会えてよかった！」
「隼〜！」思わず抱きついてしまった。
ワシャワシヤと私の頭を撫で
ふんわり香る隼の香水。
「和香のマンション帰ろう。」
「‥うん。早く2人になりたい。」
少し照れた隼の頬に触れた。




私達は、2人並んで歩道を歩き
久しぶりに繋ぐ手からお互いの心を
感じ合っていた。
「飯どうする？どこかで食べてくか？」
「うーん。隼さえよかったら
何か作るよ？」
「和香が作る和食がいいかなあ。あっちじゃ
ほとんどコンビニか外食だったから
家庭料理に飢えてるかもな？」
「じゃ、スーパー寄って買い物して
美味しいもの作るね！」
すごく嬉しくてなんだかニヤけちゃう。
「何？ニヤニヤしてんだ？
夜までまてないとか？」
「馬鹿！何言ってんの！！
そんなんじゃない！」
また、私をからかって笑ってる隼。
こんな時間ももう少しなのかなぁ。
また、そんな事思ってしまう。