嫌なアイツ
声のする方へ振り向くと…
《翼さん?!》
思わず二人で声が被り重なった。
〔今日は休みなんでお店にお花を買いに来たんですよ。〕
そう言って笑顔で言う翼さんに…
私はやっぱり兄弟…
笑った顔がそっくりだしドキッとさせられてしまう…
そう思った。
【翼さんわざわざ来てくれたんですか?本当に有り難う御座います。】
と海莉が言うと翼さんは花を見繕って!と言った。
海莉は予算を訊いてキーパーの中の生花やカジュアル用の生花などの花を見繕い始めたので私は違う作業をしょうとしたら翼さんにアレンジをお願いされたので私も予算を訊きお任せアレンジでいいのか?訊いてアレンジを造りだした。
フラワーナイフを腰に付けたポケットから取り出し水に漬け込んであったオアシスを取り籠に二枚ずらし重ねた和紙と色付きセロファンを敷きその中に籠の形に切ったオアシスを入れ生花の足先を高さに合わせナイフで斜めに切りオアシスに刺していく。
その動作を翼さんは黙って観てた。
アレンジは完成したのでリボンを結びその上からセロハンを掛け両サイドを二重にした色違いのリボンを掛けテープで綺麗に形を整えた。