嫌なアイツ
私の後を追って来る翔に一人にして欲しいからついてこないでといい…
私は一人タクシーに乗りもう夜中だと言うのにタクシーの運転手さんに家に寄った後長野へ行って欲しい…
とお願いした。
長野には親の所有してる家がある。
もう長い事その家に行ってない…
鍵は家族みんなが一人ずつ持ってる。
軽井沢の家の鍵も一緒に持って行こう…
私はそう思い海莉の前から居なくなったらいい…
そう考えた。
海莉に憎まれてた…
嫌われてた…
そう言われた私が出した答え…
私が姉だと言う事実は変わらない…
でも海莉が海莉らしく生活が出来るのであれば私は家から出ればいい…
タクシーの中で泣きながら色んな事を考えた。
私なりに…
タクシーはまず家に着いた。
運転手さんに待ってて貰い私は家に走った。
そして部屋に一目散に走り大きな鞄を取り出しその中に着替えの下着や服を入れ携帯の充電器や必要最低限いる物を鞄に無造作に突っ込み部屋を出た。
母は私の姿を観て…
止めた。
〔愛莉!何処に行くつもりなの?しかもこんな夜中に!海莉と一体なにがあったの?〕
母の言葉に…
ごめん…
その一言だけ言って私は家を出た。