嫌なアイツ
家の外に出て門前に走って行くと…
タクシーが居なかった。
タクシーの代わりに居たのは…
翔…
私の方へ来て私の手を引っ張り自分の車へ連れて行き私を車の中へ押し込んだ。
抵抗するともの凄い力で押さえ付けられ男の人の力には敵わない事を改めて思い知らされた。
私が逃げれ無い様に内側からロックをし外からしか扉が開かない様にしてた。
翔が車に乗り急発進で車は動き出した。
着いた先は…
言うまでも無く…
翔のマンション前…
駐車場に車を止め外からしか開かないドアを開け私の手を引っ張り荷物を持って私を車外に出した。
痛いと思うくらい握られた手首…
翔は一言も言葉を発しない…
翔の顔をまともに見れない私…
一階の暗証番号を押す翔は扉が開くとそのまま私の手首を引っ張り強引に歩きエレベーター内でもその手首は持たれたまま…
部屋の前に着くとセンサーに指を置くのでは無く鍵を出し部屋を開けた。
私を先に部屋の中に入れ翔が靴を脱ぎ私が玄関で靴を脱がず下を向いて立ってると…
『お前なにやってんの?さっさと靴脱いで上がれば?』
低い低い聞いた事も無い声で言われた。