嫌なアイツ
肩で息を整える叔父さんが…
[愛莉ちゃん!翔が事故にあって翼の病院に運ばれたから早く翔の所へ行くから用意して!]
叔父さんは慌てて私に言った。
私は冗談がきついですよ?
叔父さん?
と言うと…
[愛莉ちゃん?しっかりするんだ!]
と私の両肩を持ち私は叔父さんに前後に揺らされてた。
私の目からは大量の涙が出てた…
信じたくない…
嘘だ!
その気持ちでいっぱいだったのに…
家に翔のお母さんから掛かって来た電話にも私は出れず叔父さんが電話に出た。
[愛莉ちゃんが放心状態で動ける状態じゃ無いから少し様子を観て病院へ連れて行きます。義姉も気をしっかり持って下さいね。]
叔父さんは電話口でそんな事を言ってた
カイザーとジュリアは私の顔を舐め泣きやめ!と言わんばかりに私の顔を舐めて来た。
[愛莉ちゃん?大丈夫かい?]
叔父さんはカイザーとジュリアの頭を撫でながら心配そうな顔をして私に聞いてきた。
私は何も返事を返せないまま…
ただ…
何も考える事が出来ず朝、出掛けて行く翔の姿がずっと浮かんだままだった。