嫌なアイツ
記憶とジンクス
翔のお母さんが翔に向かって…
[愛莉ちゃんが来たから翔はもう大丈夫ね?]
そう言った。
翔はこっちを観て…
『貴女は一体、誰なんですか?』
…………………。
翔は私に向かって言った。
〔兄貴の彼女の愛莉ちゃんだろ?ふざけんなよ!〕
と翼さんが言うと…
『俺こんな人、知らないよ?由良と海莉ちゃんなら解るんだけどな?』
と翔が言った…
〔兄貴?愛莉ちゃんは海莉ちゃんの双子のお姉さんだよ!愛莉ちゃんは兄貴の婚約者に成る人なんだよ!〕
翼さんが言った…
『俺の婚約者?俺はまだ結婚もしないし彼女なんて居ない!翼こそ冗談はよしてくれないか?』
そう言った翔に…
私は近付き翔の前に立ち翔に…
私の事…
忘れてしまったの?
私の記憶だけが翔の中から無くなって消えてしまったの?
海莉の双子の姉で翔貴方の彼女の私を…
今まで一緒に生活してた私を…
私だけを忘れるなんて…
私は涙を流しながら翔に話した。
『ごめん…。本当に君の事は俺、知らないから言われても俺も困る…』
翔は困惑した顔で言ったので私はそのまま病室を走って出て行った。