嫌なアイツ
20分後、インターフォンが鳴った。
私は受話器を取り翼さんだと確認して玄関のロックを解除した。
翼さんはリビングに入って来るなし…
〔兄貴!黙って勝手に家に帰って来たらダメじゃ無いか!看護師さんも先生方もみんな捜し回ったんだからな!〕
いきなり怒鳴った翼さんに翔は…
『病院より家に居る方がなんか?落ち着くから俺は帰って来ただけなのに…』
と言う翔…
〔家はいいから…。とにかく病院に帰るよ!〕
翼さんが翔の手を引っ張った時…
『翼!痛い!俺はここがいいの!だから病院には帰らないからな!』
と翼さんの腕を払いのけた翔に…
翔さん?
私が言葉を挟んだ…
翔さんは交通事故で怪我をしてるので病院へ帰って下さい。家の事は翔さん貴方が帰って来るまで私が責任を持って観ますから…
とにかく先に怪我を治して下さい。
とお願いした。
翔の返事はなく…
翔は無言で立ち上がりリビングを出て行こうとしたので私はカイザーとジュリアに待ての態勢を解き翔を追い掛ける様に命令した。
カイザーとジュリアは翔を追い掛け私も翼さんも翔の後を追った。
翔は玄関に居た。