嫌なアイツ
それから毎日の様に父からの電話攻撃を受け観念した私はとうとうこの長野とお別れの時が来た。
会社には一身上の都合で辞めさせて貰える事に成り私は持って来てた荷物をそのまま家に置き実家へ帰る為に新幹線を使い帰る事にした。
父には前もって連絡を入れたので駅まで迎えに来てくれると言う話だったからタクシーに乗る事は無い…
私は駅に着き中央改札口から出ると…
【愛莉ちゃん!】
と手を振る海莉が見えた。
そして横には饗庭さんの姿があった。
私は海莉と饗庭さんの方へ向かい海莉と饗庭さんにおめでとう!と言うと饗庭さんは少し照れた顔をした。
【愛莉ちゃん荷物とかは?】
海莉の質問に私は家に置いて来たと答えた。
【愛莉ちゃんもしかしてまた向こうへ行っちゃうの?】
海莉の質問にシマッタ!と思った私…
実は密かに長野に帰る予定にしてた私だったから…
海莉の結婚式が済んだらそのまま実家には住まず長野に帰る予定にしてたんで…
マズッタ…
そう思った。
【愛莉ちゃんは海莉達から離れたいと思ってるの?】
と海莉が悲しそうな顔をした。